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アニメーションの作り方

〜演出編〜


    技術編をクリアした方向けの「演出編」です。とか偉そうなコト書いてますが、俺は映画論を勉強したワケでも演出学校に通ったワケでも無い、アマチュアの戯れ言ですので、プロの方のツッコミは・・やめてください(笑

    ちなみに、超暫定版です。あんまり期待しないでください


    INDEX

      演出編
      
      ・演出とは、商業アニメのエンディングテロップに出る"演出"とは若干違う
      ・コンテ/レイアウト/作画(演技)そして演出処理を含めて指す
      ・単調なタルい作品は、大抵基本的な演出でミスっているコトが多いので、結構気合
      いを入れないとヤバいところです
      ・同じモノを表現するのに 12通りあると言われているので、必ずしも難しい演出をす
      る必要は無いと私は思っています。もっと気軽に、というトコでしょうか。楽しんで
      やりましょう。
      
      1)カメラワーク
      2)レイアウト(構図)
      3)演技(作画)
      4)タイミング(尺・カット割)
      
      ★カメラワーク
       まず見た目にすぐ現れるモノの一つがカメラワーク。カメラワークを行えるのは、
      映像ならではの部分ですので、この辺にハマる人が多いワケカモしれません
      
       ・【F.I/F.O】 画面の明暗を利用した表現方法
        技術編でも説明した F.I/F.O です
        *場面切り替え
        *時間の経過
        *場所の移動
        *心情の変化(主に暗い方向へ)
      
       ・【白F.I/F.O】画面を白くする表現方法
        *明るい方向への思い出シーンへ突入
        *少女の心が幸せに〜で終わる時->この後テロップに入ったりする
      
       ・【(横)PAN】横方向へカメラを回した様な表現方法
        *場面を敢えて広く見せる(奥行き感を増させるため)
        *ゆっくりPAN することで時間をゆっくりとカンジさせる効果
      
       ・【(縦)PAN (TiltUP/TiltDown)】横PAN の縦版
        *建物を高く見せる時
        *キャラクターが悩んでいるという表現において、足下から顔の方へ TiltUP と
         いうのはタマに使う
      
         ※【マルチプレーン】
          PAN の時につかう引き台が分割してあり、擬似的な遠近感を表現する時に
          使用するコトが多い。
      
          1)マルチPAN
           電車なんかの窓の外を見ている状態を表現し、近くのモノは早くすすみ、
               遠くのモノは遅くすすむという状態を擬似的に表現した方法
           *電車の車窓
           マルチについては、若干「PAN」と表現するのは不適切かも知れませんが
           ココでは敢えて「PAN」のカテゴリーとします。
          2)密着マルチ
           カメラを被写体に密着した状態で動かしたという状況を表現する
           (言葉で書くとすげぇ難しいなぁ)
           これまた見ないと分からない表現:-)
      
       ・【Follow】モノが進む状態を脇から一緒にくっついていく(Follow)
        *クルマを脇から追う
        *歩いている人の脇から背景だけを動かす
      
       ・【TrackUP/TrackDown】カメラを被写体に近づけていく(遠ざけていく)表現
        ※ZoomUP/Down と区別して使われているが、アニメーションだと一緒に扱われる
           コトが多い
        *見せたい被写体を大きくすることでより一層強調の意味
        *何かが迫ってくるという意図(人の視点)
        *何かハッと思いついた時、QuickTrackUp 等が効果的(Quick は 0.5秒とかで一気
           に TrackUp するコト)
        *逆に、ラストシーンなんかで全体を映すコトで舞台の説明等をするなんてのも有る
      
       ・【透過光】ぴかーっと光るカンジ
        *コンピュータ(LED)のぴこぴこ表示
        *クルマのヘッドライト
        *テレビ
        等の実際に光っているモノの他
        *背景全部を光にすることでより印象的な登場シーン
      
       ・【ダブらし】オーバーラップの途中で終わった様な、2つの画像を MIX 
        *ガラスや水面に写りこんだ顔
        *思い出シーンで、友人の姿を映す
      
       ・【ストロボ】みなきゃわかんねーよ->動画単位でのオーバーラップの繰り返しと
                         思えば間違い無いかも・・
        *振り向きシーンにて、印象的な振り向き
        *動きを敢えてぎこちなくするコトで印象的に
      
       ・【オーバーラップ】技術編を見てね
        *連続した場面転換
        *気持ちの交錯等
      
       ・【】
      
      ★レイアウト(構図)
       いわゆる構図をどうするかを決めるコト。キャラクターや物体の配置、アングル、
      被写体の大きさと言った、写真や絵画等でも通用する構図に加えて、アニメーション
      (映像)ではレイアウトに"動き"を記入します。
      
       要はコンテの超詳細版と思って間違い無いかと。
       ジブリ(宮崎駿)の「風の谷のナウシカ」絵コンテ集を見たことがありますか?
       アレは、絵コンテの時点でかなり細かく書き込んであるので、下手したらレイアウト
       の代わりになるんじゃないかという程です。
       でも、普通みんなコンテは適当です。○と×で人間を描いてあったりすることも
       よーくあります。それに、完全なフレームの位置とかそういうのを考えた時
       やはりコンテだけではツラい部分があります。
      
       また、ソレよりももっとレイアウトの重要な点というのは、
       複数の人間で制作を行っている時に、監督の意図をしっかり正確に伝えるための
       指示書的役割なのです。
      
       例えば絵コンテには「横向きで人間が歩いていて、何かを見つけて立ち止まる」
       シーンがあったとします。
      
       しかし、コレだけでは
       1)人間は何歩歩くの?フレームのどの辺で立ち止まるの?
       2)どういう表情?
       3)背景には何があるの?
       4)歩いているってコトは、背景はどのあたりで止まるの?
      
       と言った情報が不足しています。作画・背景の人は困ってしまいますよね。
       そんな時にこの「レイアウト」が生きてきます。
       てなとこでしょうか。
       なんか、技術編に似てきちゃったなぁ・・
      
       では、構図編。
      
       【アオリ】
       カメラを被写体の斜め下から見た構図
        *恐怖心とか逆に尊大に見せるとかいうセオリー
      
       【俯瞰(フカン)】
       カメラを被写体の斜め上から見た構図
        *世界の全体像を見せる時
        *上からの視点(見下しとかそういう感情的意味も含む)
      
       【ナナメ】
       単純にカメラをナナメにするだけ。フレームの対角線が被写体の世界の天地となる。
        *良く、不安定な心理を描くという意味で利用される
        *良く私が使うのは、少女が悩んだりしているカットでナナメカットを使う
      
       【】
       
      ★演技(作画)
       絵的なセンスを最も要求されるのがこの演技(作画)部分です。
       キャラクターにどんな表情・動きをさせようか、ソレを決定するのは監督である
      あなたになります。画力に応じた演技をさせなければならないため、どんな画力の
      レベルに達しても不満が尽きないという大変な部分。
      
       とりあえず、動画の描き方については言葉だけでは難しいので
       絵が必要になりますが、一言。
      
       送り動画と呼ばれる、A -> B という動きをさせたい場合
       原画A を描いて、それから原画B を描き、その間を中割するというコトが必要
      
       原画A を描いて、動画1、動画2、動画3、そして原画B という描き方をすると
       思った通りの動きにならないです。
       注意してください。
       
      
      ★タイミング(尺・カット割)
       カット毎の時間や、カットとカットのつながりのタイミング。キャラクターの動き
      のドコでカットを切り替えるか。作品全体の長さはどうするか等を決める部分。
       編集時に行ってしまうのがアマチュアアニメーションの場合ですけど、コンテやレ
      イアウト段階で事前に有る程度決めておかないと、編集という最後の段階でハマるコ
      トになるので要注意。
      
       1)カットの長さ
        基本的に、余程の意図が無い限りカットの単位は 3秒から5秒にしておけばタルく
        なったり忙しく見えたりしないです。
        ま、3秒くらいが丁度良いでしょう。極端な話、3秒ですべてのカットを統一したと
        してもなんとかなります。ホントです。
        ながーーい引き(PAN)をすることで、ゆっくりとした時間経過を〜みたいな表現を
        考えているんであれば、長めにするのもアリでしょうが、1カット 7秒とかになって
        くると余程うまくやらないとタルさが拭えません。
      
        ※補足その1(99/05/30)
        ・カメラワークが入ってきた場合、1カットあたり 3s とか 5s にするとちょっと
         短くなりすぎます。
         特に、PANを使うコトで効果的な時間演出が可能になります。
         ex)横PANを 3frame分使用。しかも 1コマ 1mm 程度の進み程度にすると
           かんなりゆっくりになってウザいくらい。ソレを目安に速度を考える
           横PANをゆっくりやることで、ゆったりとした世界観を描ける
         ex)トラックアップ or Zoom系
           Zoom系もわざとゆっくりやるコトがあります
           (止め 1.5s Zoom 2s 止め 1.5Sとかやる)
           少女が不安に思っている様を顔にむかってゆっくり Zoomという形で描くと
           なんだか不安な様子が伝わったりします。
        ・逆に、単調な動きを 4s とか 5s やるとウザいです
         横向きの歩きバストショットとかダサい構図を考えたとして、ソレを Followで
         5s もヤラレタ日にゃぁ、かなりちょっせぇです。辞めましょう。
        ・通常、カットで動画と止めの関係は
         [止め] -> [動く] -> [止め]
         とやるのがわかりやすいので一般的ですが、カットとカットのつながりに置いて
         例えば、少女の顔のアップで振り向きがあって、その後その全身が映る、
         みたいなカットを思い描きましょう。
         そうした時は、
         cut x01 [止め] -> [少女振り向くアップ] ->[止めない]
         cut x02 [振り向き全身] -> [止め]
         なんてのをやると、結構かっこいいです。
      
       2)作品の長さ
        早稲田大学アニメーション研究会の EverGreen という 60分の作品がありますが、
        アレは超例外です(笑
        あそこまで出来る人は、なかなかいないです・・
      
        ということで、まずは 3分の作品を作るコトを目標にしましょう。
        作りたい話にもよりますが、やはり 3分程度の作品が最初は Bestでは無いかと。
        3分くらいだと、超つまんねー作品に仮になっちゃったとしても、なんちゃって〜
        で済む世界です。超つまんねーだらだらした作品で 15分とかになると、かなり
        ウザったくなってくるので気を付けましょう。
        (そういうのを極端に嫌ううるさい人も多いです)
      
        3分の作品を、純粋に 3秒で割ると 60カットになります。
        いいカンジです。
        個人作品で、普通に作るのであれば私は 50〜60カットくらいが適当だと思います。
        しかも、3分の中にはテロップとかそういうのも入るので、仮に 3分丁度の
        作品を作ろうと思ったならば、40〜45カットくらいに収まるのでは無いでしょうか。
        コレなら、「なんとかやってみよう」と思える範囲ですよね。
      
        いきなり 30分の超大作を作ってやるぜ!と意気込んでも、そう簡単には行きません
        ので、まずは制作の流れを一通り通してみることで、全体像を掴んでみることが
        重要かと思います。